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エピソード2~人間も、このワインと同じで生まれ育った地域の産物

これの言葉は、三重県出身(美杉村)の大先輩である出口治明さん(現立命館アジア太平洋大学学長)の著書から学んだ言葉です。出口さんは、50代にして日本生命を退職され、インターネット保険の先駆けであるライフネット生命を創業された方です。ちょうど、私自身も50代で大手企業を退職して遅咲きの起業をしようと考えていた時期、人生及び起業の先輩でありそれも同じ三重県人という不思議なご縁に多くの著書で学ばせていただいた時期に出会ったメッセージです。

この発言の主は、アメリカの元国務長官ヘンリーキッシンジャー氏で、出口さんが夕食を共にしていた時に、話された内容を出口さんがお聞きになって書物に書かれていました。

「どんな人も自分の生まれた場所を大事に思っているし、故郷をいいところだと思っている。そして、自分のご先祖のことを、本当のところはわからないけど、立派な人であってほしいと願っている。人間も、このワインと同じで生まれ育った地域(クリマ)の気候や歴史の産物なんだ。

だから、若い皆さんは地理と歴史を勉強しなさい。

世界の人が住んでいる土地と彼らのご先祖について、ちゃんと勉強しなさい。勉強したうえで、自分の足で歩いて回って人々と触れ合って、初めて世界の人のことがよくわかる。特に僕のような外交官にとっては地理と歴史は不可欠だ。」と。

当時の私は、学校を卒業後30年以上も企業に努め、ちょうど50歳を迎える頃起業を考え始め、「自分はどのように生きるべきか」「自分は何者なのか」「自分がこの世に生まれた使命やミッションは何か」と、自らに問いかけていました。そんな時に出会ったのは、出口さんの著作とこのメッセージでした。私は、三重県出身ではありますが、中学を卒業してから(とある事情で)地元を離れ、以来、半世紀近くになります。このメッセージに出会った瞬間、私自身のキャリアの中で、故郷、地元がすっぽり抜けていることに気づきます。私は、故郷のことも地元のことも三重のこともほとんど知りません。それは、私自身を産んで育てくれた故郷や地元のことを知らないばかりか、私自身が本当は何者かを知らないのではないか、と私は思うようになりました。

「人もワインも生まれ育った地域の産物」。この言葉を聞いて以来、私のキャリアの中で「故郷」「地元」に関する領域が急激に拡大していきます。理由は、急激な環境変化で都会に比べて衰退しつつある地方経済に対する危機意識がありましたから、自分を育ててくれて都会に送り出してくれた地元に対して何某らの恩返しがしたい、という純粋なものでした。が、一方で、地元への貢献を通じて、自分が知らなかった地元の魅力や可能性を探求したい、というも想いもあることに気づきます。それは、自らの生まれ故郷の探求を通じて自らを探求したい、という自己探求心の現れだったように感じます。

私は、「三重の企業を元気にする会」の活動を通じて、地元三重のみならず、自らの可能性を探求していきたいと思います。私もワインも日本酒も、生まれ育った地域の産物だからです。

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